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ISO 9001品質マネジメントシステム-要求事項は世界で最も活用されているQMS(Quality Management System)のモデルです。PDCAの概念に、顧客満足、継続的改善の概念も取り込んだものですが、全世界のあらゆる業種業態、そして大企業から中小零細企業まで活用してもらえるような規格となっていることもあり、その規格要求事項は品質マネジメントに係る必要最低限のことを網羅したものと捉える必要があります。つまり品質マネジメントに関して高いレベルでの追求を図っていきたいと考える組織にとっては物足りない、と感じる部分が多々あるということになります。ISO 9001を活用したQMSの取組みが決して簡単にできる、というものではありませんが、グローバル競争の中でより高い品質レベル、品質経営レベルを目指すためには、ISO 9001から得られる示唆だけで十分かどうか、という視点で捉えてください。
そして、そのISO 9001では伝えきれていない部分、及んでいない部分に手を加える形で高いレベルのQMSモデルとしてISOから発行されている規格がISO 9004になります。日本ではJIS Q 9004:組織の持続的成功のための運営管理-品質マネジメントアプローチとして制定、発行されています。
ISO 9001の認証取得をしてからもう10年以上経ち、当初感じた効果がなかなか最近は得られていないな、とお感じの組織であれば、是非一度ISO 9004の規格を手に取っていただきたいと思います。この規格はあくまで指針(ガイドライン)ですので、認証審査の際に用いられるものではありません。組織が自主的、自発的に高みを目指したいと考える際に活用していくと良い規格です。従って規格に書かれている内容全てを一律に取り組まなければいけない、というものではありませんから、部分的にでもISO 9004を活用してみてはいかがでしょうか。
ISO 9001に関わる全ての組織に手に取って欲しいガイドライン文書です。