持続可能な開発目標（SDGs）その１０

ISOフォーカス： 国連の持続可能な開発目標とは何ですか？

事務局長：2015年に、国連は、世界が直面している最も切迫した問題のうちのいくつかに取り組むための大掛かりな15年計画を設定した。
国際的規格化が最大限の効果を挙げられるよう、そしてISO規格の利用を保証するために私達の委員機関をサポートすることによって、私達は、国連の持続可能な開発目標（SDGs）の達成に役立っている。ISO規格は経済的側面、環境的側面、及び社会的側面すべてに直接（正面から）対処している。SDGsに寄与しようとしている組織と会社は、ISOの国際規格が、彼らがその課題にうまく対処するのを助ける効果的なツールを提供すると気付くだろう。

ISOフォーカス： ISO規格はどうやってSDGsを達成する役に立ちますか？

事務局長：SDGsは、平和と繁栄を強化し、貧乏を撲滅し、地球を保護する大掛かりな計画を示している。それらは、私達の世界の将来の持続可能性に不可欠であると世界的に認められている。この行動計画は、地域、国家を問わず、政府、ビジネス、産業、及び個人を含む社会のすべての要素からの寄与を求める。成功するためのプロセスには、合意、協力、及び革新が必要である。
ISOは国際協調を基本に世界的に認められたガイドラインと枠組を示す国際規格を22,000種以上発行してきた。それらは、一致した意見をもとに構築され、革新が成功できる基礎を提供し、政府、産業、及び消費者がそれぞれのSDGsの達成に寄与する役に立つには不可欠なツールである。

ISOフォーカス： SDGのツールとしてISOをもっと用いるべきと思いますが？

事務局長：ISOは、個々の目標に最も役に立つ規格を特定した。このサイトは、自分たちの組織がその役割を果たすことができる具体的な方法を捜している人々にとっての情報源となる。ISO規格は、技術的解決策からプロセスや手続きを体系化するシステムまで、想像できるほとんどすべての課題を網羅しているので、SDGsそれぞれに対応するISO規格が多くある。私達は、個々の規格をプレビューできるリンクをはって、代表的な規格のリストを示したので、それがあなたのニーズに適切であるかどうか見つけることができるであろう。どのISO専門委員会が個々の規格を開発したかも分かり、その委員会が現在何に取り組んでいるかを見つけ出すことができる。

• SDG のリスト
• SDG1.貧困撲滅。あらゆる場所のすべての形態の貧困を撲滅する。
• SDG2.無飢餓。飢餓をなくし、食品安全及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
• SDG3.健康と幸福。 年齢を問わずすべての人々に健康的な生活を保証し、幸福（快適な暮らし）を促進する。
• SDG4.質の良い教育。包括的で、公平な質のよい教育を保証し、すべての人々の生涯学習の機会を促進する。
• SDG5.男女平等。男女平等を実現し、すべての女性に権限を与える。
• SDG6. 上水（クリーンウォーター）と衛生。万人に水と衛生の安定供給及び持続可能な管理を保証する。
• SDG7. 手ごろな価格のクリーンなエネルギー。手ごろな価格で、信頼でき、持続可能な、近代的エネルギーをすべての人々が確実に利用できるようにする。
• SDG8.適正な労働（ディーセント・ワーク）及び経済成長。維持された、包括的で、持続可能な経済成長、万人に完全かつ生産的雇用及び適正な労働（ディーセント・ワーク）を促進する。
• SDG9.産業、革新及びインフラ 回復力。　機能のあるインフラを構築し、包括的で持続 可能な産業化を促進し、革新（イノベーション）を促進する。
• SDG10. 不均衡（不平等）を減らす。国内及び国家間の不均衡（不平等）を減らす。
• SDG11.持続可能な都市及び地域社会。都市及び人間の共同社会（集落）を、さまざまな人を受け入れ、安全で、回復が早く、持続可能にする。
• SDG12.信頼できる消費及び生産。持続可能な消費・生産パターンを確保する。
• SDG13.気候行動。気候変動及びそれが及ぼす影響に立ち向かうための緊急対策を取る。
• SDG14.水中生物。持続可能な開発のために海洋資源を保全し、持続的に使用する。
• SDG15.陸上生物。陸上生態系を保護し、回復させ、その持続可能な使用を促進する、森林を持続的に管理する、砂漠化に立ち向かう、土地の劣化を食い止める、生物多様性（の）損失（喪失）を止める。
• SDG16.平和、公正、及び強力な機構。持続可能な開発のために平和でさまざまな人々を受け入れる社会を促進し、すべての人々が公正を有することができるようにし、すべての階層で効果的で責任の所在が明らかな、さまざまな考えを受け入れた機構を構築する。
• SDG17.目標達成のためのパートナーシップ。持続可能な開発のために実行の手段を強化して、グローバルな協力関係（パートナーシップ）を活性化する。

ISOフォーカス： ISO規格をSDGのツールとして用いる場合の関係を教えてください。

事務局長：ISOはSDGsすべての役に立つが、個々の目標に直接適用可能なISO規格の数はここに示されている。
https://www.iso.org/sdgs.html

次回に続けます。