平林良人「パフォーマンスの改善」(2000年)アーカイブ 第39回

「品質:競争優位」Quality Competitive Edge(QCE)と呼ばれるワークショップの最初の参加者グループは、ポリシー委員会自身でした。メンバーは、彼らが品質に関して学び、品質活動の推進を可能にする具体的な活動を約束する必要があると認識しました。このセッションに続いてGTEの35の事業ユニットの長は、副長と共に12のQCEセッションの1つに参加しました。
QCEの考案者によると、「コース自体及びSBU(戦略的事業単位)のアクションプランは、我々が「品質の3レベル」と呼ぶ以下の構造の上に構築されています。

レベル1:組織レベル:SBUビジネス計画を支える顧客中心の品質戦略の開発
レベル2:プロセスレベル:内部の、そして外部の顧客にアウトプットを生産する組織横断的なワークフロー
レベル3:個人とチーム:「質のよい仕事をしたいという従業員の自然な要望」を支援する環境を創出する。(Murphy、1988)

3日間のセッションでは、チームは3レベルの各々における品質に関して学び、チーム計画セッションにかなりの時間をさきました。これらのワークショップ活動において、チームは品質の3レベルの各々について一連の活動を約束しました。
QCEに参加した550人の経営者は、彼らの事業ユニット又はスタッフ部門のための品質戦略を開発し、戦略を実施するためのツールを選択し、その実施を支援するために具体的にリーダーシップを示すための活動を計画しました。当然ながら彼らの実施計画には、次の2つか3つの階層のマネジメントのためのワークショップを含んでいました。QCE-IIはこのニーズを満たすために開発されました。
2日間のQCE-IIワークショップは、事業ユニットの会場でマネージャー(及び時折「マネージャーでない者」)を対象に開催されました。QCE-IIは、これらの従業員が彼らのトップマネジメントが展開する品質戦略を理解し、品質の3レベルのそれぞれにおける彼ら自身のアクションプランの実施を通じてその戦略に最も直接的で最大限の貢献をする約束をする媒体でした。これらのアクションプランは、実際に、又は潜在的に競争上の品質の不利を示している事業ユニットの幹部が作成した「命取りのギャップ」リストに基づいています。QCE-IIが「単なる別のプログラム」にならないことを確実にするために、インストラクターは事業ユニットの長と副長が、QCE-Iでの発表を記録したビデオテープの支援を受けながら務めました。
QCE-IとQCE-IIの最も強力な次元の1つは、我々がプロセスレベルのパフォーマンスと呼んでいるものを含んでいるものに関連します。大部分の者は、どのプロセスとどのチームが彼らの計画に含まれる必要があるかを特定することができており、プロセスマネジネントは、およそ75%のチームに、影響力を高める急所として認識されていました。彼らが壊れたプロセスを修理するために部門を横断して共同することによるトップマネジメントに対する圧力が、1対1の話し合いで部下を管理するという伝統的な慣行に反し、マネジメントに調整の役割を引き受けることを強いています(Murphy、1988;原文を強調)。より掘り下げてこの優先ニーズに応じるために、GTEの品質カリキュラムになっている、3番目のワークショップとしてプロセスマネジネントワークショップが開発されています。
QCEとQCE-IIセッションは、目的に貢献しました。品質について測定可能な改善(顧客調査格付けを含んでいる)を導く活動を生み出すことに加え、ベンチマーキング、マルコムボルドリッジ審査及び電話事業の核となるプロセスの大規模なリエンジニアリングという改善活動の次のフェーズを生じさせました。
QCE-IIの結果を評価し、Murphy(1988)は次のように言います。「この前例のない約束の従業員への影響は深遠です。これが彼ら経営幹部による従来の殻を破る活動であり、過去の企業文化を壊す行為であることは、QCE-IIに参加しているあらゆるチームにすぐに明白なります。彼らは初めてこれは違うと信じ始めます。これはなくならない。彼らの経営幹部リーダーは、彼らの貢献約束と真剣さ、模範となるリスクを負う行為及び提案、フィードバック、建設的批判をインストラクターとして率直に受け入れる開放性を実証する最後の努力をしています」(原文を強調)。
GTEのQCE活動は、教育訓練中心のプログラムがハード(定量的な品質改善)及びソフト(カルチャー変化)に著しい成果を達成した稀な例です。間違いなく、会社のトップの関与、品質サービスの副社長及び幹部教育担当の取締役の倦むことを知らぬ活動が、その成功の主要因です。しかしながら、賞賛の多くは、包括的なツールと3レベルのパフォーマンスのそれぞれで取られる活動にも与えられています。

要約

プログラムに注意してください。定義上、プログラムには終わりがあります。対照的にパフォーマンス改善には決して終わりはありません。成功するパフォーマンス改善活動は、次の4つの評価基準を満たす傾向があります。

それらは「特別なプログラム」メカニズムなしで持続するのを可能にするインフラストラクチャを確立しています。
それらは目標志向です。それらは1組の目標から始まって、時間が経つにつれて目標を再設定する仕組みを含んでいます。
それらは組織、プロセス及び業務/遂行者レベルで実質的な活動を伴います。
それらは組織のトップマネジメントの積極的な参加によって動かされます。

9つのパフォーマンス変数は、3レベルのそれぞれで取られる実質的な活動に関するチェックリストを提供します。しかしながら、このパフォーマンス改善技術は単に始まりに過ぎません。組織の最高経営者は、彼ら自身の重要な役割を彫り起こし、活動に執着することについて責任を持たなければなりません。