044-246-0910
※2019年10月1日、一般社団法人産業環境管理協会(JEMAI)の環境マネジメントシステム審査員評価登録センター(CEAR)が行っているEMS審査員要員認証業務及び内部環境監査スペシャリスト評価登録業務(内部環境監査スペシャリスト、内部環境監査シニアスペシャリスト、環境技術スペシャリスト)は一般財団法人日本要員認証協会(JRCA)に移管統合されました。
本内容は改定を予定しております。
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航空宇宙産業向けの品質マネジメントシステム規格(要求事項規格)。 ISO 9001に航空宇宙業界の固有な要求事項を追加した、QMS規格である。航空宇宙産業で求められるより高度な品質を付加することで、さらなる安全性を追求している。規格原案は欧米の航空宇宙業界が作成した。日本では、JIS Q 9100として日本語に翻訳され、用いられている。
CEAR
環境マネジメントシステム審査員評価登録センターの略称である。CEARは、日本の環境マネジメントシステム(以下、EMS)認証制度における、EMS審査員の要員認証機関として、1996年4月に、社団法人産業環境管理協会の中に独立したセンターとして設立された。現在ではEMSを構築している組織を審査・認証する認証機関と、その審査を行う審査員を評価登録する要員認証機関から構成されている。
CPD
ISOにおいてCPDは、「継続的な能力開発(Continuing Professional Development)」と題する。各要員認証機関では、マネジメントシステムの審査員資格を維持するため、必要なCPD実績の提出を求めている。審査員資格維持に求められるCPDは年15時間など、要員認証機関及び保有資格(主任審査員等)によって変わってくる。
CSR
Corporate Social Responsibilityの頭文字をとったもの。日本語では企業の社会的責任という用語で用いられている。企業が倫理的観点から事業活動を通じて、自主的(ボランタリー)に社会に貢献する責任のこと。ISOからはISO 26000 として 2010年11月に規格が発行されたが、他の管理規格(ISO 9001、ISO 14001 など)のように要求事項規格ではなく、あくまでガイドライン規格である。まだISOの規格は企業に限定するものではない、という考えのもと、SR規格(Social Responsibility)として策定された。
環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業に着目する動きがここ数年一気に高まった。そしてこの3つのテーマを重視して投資先企業を選別して行う投資のことをESG投資と呼ぶ。投資における企業の価値を測る材料としては、これまで主に企業の業績や経営状況などの「財務情報」が使われてきたが、それに加え二酸化炭素排出量抑制の取組や社員のワークライフ・バランスなどの「非財務情報」も用いられるようになり、これからは企業の環境や社会の取組が一層評価される時代となる。
FSSC 22000
食品安全マネジメントシステム規格の1つ。CIAA(EU食品・飲料産業連合)の支援を受けてオランダのFFSC(Foundation for Food Safety Certification:食品安全認証団体)がISO 22000とISO/TS 22002シリーズ(旧:PAS 220)を組み合わせて開発した規格。世界の著名な食品製造業、小売業といった組織によってサプライチェーンマネジメントの指針として採用されている。2010年2月に食品安全認証スキームの1つとしてGFSI承認規格となっている。
GOOD(適正な)、AGRICULTURAL(農業の)、PRACTICES(実践)をもたらす「GAP」の、ヨーロッパ発の世界認証。世界120か国以上に普及し、事実上の国際標準となっている。運営主体は大手小売業者などからなる非営利組織フードプラス(本部ドイツ)。2000年に民間団体の欧州小売業組合(EUREP)がEUREPG.A.P.を設立し、2007年、グローバルGAPに改名した。
GAP
GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)とは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組のことである。多くの農業者や産地が取り入れることにより、持続可能性の確保、競争力の強化、品質の向上、農業経営の改善や効率化に資するとともに、消費者や実需者の信頼の確保が期待される。
GFSI
世界食品安全イニシアチブ(Global Food Safety Initiative)。“すべての消費者に安全な食品を”のビジョンとともに、2000年5月に設立された。運営はコンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)が行っている。GFSIは、プログラムの戦略的方向性を示すとともに、これを実現するための知見を提供する4つの主要グループ、すなわちGFSI理事会、GFSIテクニカル・ワーキング・グループ、GFSIローカル・グループおよびGFSIステークホルダー・グループにより構成されている。おもな活動内容として、①ガイダンスドキュメントの要求事項をクリアしている食品安全マネジメントシステムの特定、②世界中の食品安全エキスパート達が協働するプラットフォームの提供、③戦略的課題(監査員力量、行政連携、小規模事業者の食品安全向上など)に対する、あらゆるステークホルダーとの連携による世界規模での変化の推進、がある。
HACCP
食品の製造工程における品質管理システムのこと。食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因(ハザード;Hazard)を分析し、それを最も効率よく管理できる部分(CCP;必須管理点)を連続的に管理して安全を確保する管理手法。最終製品の抜取検査方式ではなく、製造プロセス全体において、予測される危害(HA)を分析し、重要管理点(CCP)を定めるため、重点管理点ごとに管理の基準や監視方法、基準外のものに対する対応措置を予め設定し、管理を行う。ハセップあるいはハサップと通称される。
HACCP_12手順
食品の生産から消費者が食べるまでのすべての行程で、『予測される危害』を分析し、「食品危害を重点的に管理するポイント(重要管理点:CCP)」を定め、管理方法を決定する。HACCPにおける危害管理は7つの手順からなり、7つの手順を実施するための『5つの手順』の計12手順で実施される。
- ●危害要因分析のための準備段階:
- 手順1:HACCPチームの編成
- 手順2:製品についての記述
- 手順3:意図する用途の特定
- 手順4:製造工程一覧図の作成
- 手順5:製造工程一覧図の現場での確認
- ●危害要因分析、HACCPプランの作成
- 手順6:危害要因の分析(原則1)
- 手順7:重要管理点(CCP)の決定(原則2)
- 手順8:管理基準の設定(原則3)
- 手順9:モニタリング方法の設定(原則4)
- 手順10:改善措置の設定(原則5)
- 手順11:検証方法の設定(原則6)
- 手順12:記録の保持(原則7)
HACCPプラン
ハザード分析を行った結果、最も重点的な管理が必要な工程は、『HACCPプラン』に基づいた管理を行う。HACCPプランとは、『HACCP12手順』に基づいて、各組織が作成するプログラムのこと。
HLS
ハイレベルストラクチャー(HLS)。2012年に改訂された「ISO/IEC専門業務用指針」の附属書SLが定めているISOマネジメントシステム規格の共通構造のこと。このハイレベルストラクチャーに基づいて策定されたISOマネジメントシステム規格は、構造、要求事項、用語の定義の共通化が図られ、各規格間の整合性をとり、今後、策定・改訂されるISOマネジメントシステム規格は、このハイレベルストラクチャー(HLS)に基づいて作成されることが決められている。2015年に改訂版が発行されたISO 9001(品質)、ISO 14001(環境)のみならず、ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)、ISO 45001(労働安全衛生)、ISO 22000(食品安全)など現在ではISOマネジメントシステムの主要規格は殆どがHLSに基づく構造となり、組織にとって活用の利便性は大幅に向上した。
IATF 16949
IATF(国際自動車産業特別委員会)が作成した自動車産業の品質マネジメント規格である。自動車産業における製品・サービスの不具合を予防、ばらつき・ムダを低減させるためのマネジメントシステム規格である。、ISO 9001のセクター規格と分類されている。以前はISO/TS 16949として世界的に用いられていたが、2016年に再び業界規格の位置付けとなった。
IRCA
International Register of Certificated Auditors(IRCA)の略。マネジメントシステム審査員/監査員の育成プログラムの開発と評価登録を行い、世界で認知される資格を提供している。
ISO 13485
「医療機器-品質マネジメントシステム-規制目的のための要求事項」と題する、医療機器の製造、販売などを行う組織のための品質マネジメントシステム規格である。品質マネジメントシステムの効果的な運用を通じて、医療機器の安全性、有効性及び品質を継続的に確保するため開発された規格で、日本においては、邦訳されたJIS Q 13485として活用されている。
ISO 14001
「環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引」と題する、ISO(国際標準化機構)が定める代表的なマネジメントシステム規格の一つである。1994年に初版が発行され、2004年及び2015年に改訂され、現在第3版が最新版となっている。日本においては、邦訳されたJIS Q 14001として広く活用されている。
ISO 14004
「環境マネジメントシステム-原則、システム及び支援技法の一般指針」のことである。
この規格はガイドラインであり、環境マネジメントシステム(EMS)認証用の規格ではない。構築したEMSをさらに向上させるための指針が書かれている。QMSのISO9004に該当するものである。
ISO 19011
「マネジメントシステム監査のための指針」と題する、内部監査、二者監査(取引先監査)を行う組織のために、その実施方法についてを規定するガイドライン文書である。QMSやEMSなどの特定の分野に限定したものではなく、マネジメントシステム活用を図る全ての組織を対象としているガイドライン文書である。日本においては、邦訳されたJIS Q 19011として活用されている。
ISO 22000
『食品安全マネジメントシステム-フードチェーンに関わる組織に対する要求事項(Food safety management systems – Requirements for any organization in the food chain)』の国際標準規格。安全な食品を生産・流通・販売するために、HACCPシステムの手法を、ISO 9001(品質マネジメントシステム規格)を基礎としたマネジメントシステムとして運用するために必要な要求事項を規定している。 日本においては、JIS規格が存在しないため邦訳版が活用されている。
ISO 22301
「社会セキュリティ-事業継続マネジメントシステム-要求事項」と題する。有事が発生した場合の事業継続を目的とした規格。2012年発行。背景には東日本大震災、海外での洪水、火山噴火など事業継続の対応を考える機会が増えてきたことがあるともいわれている。 日本においては、邦訳されたJIS Q 22301として活用されている。
ISO 31000
リスクマネジメントに関する原則及び一般的な指針を示す規格。2009年に第1版が発行されたが、改訂版が2018年に出た。ISO 31000 : 2018は、リスクマネジメントを3つの要素「原則」「枠組み」「プロセス」から構成されるものとして捉えている。なお「原則」は、リスクマネジメントをどのような組織において行う場合にも遵守すべき事項を示した方針のようなものとなっている。日本においては、邦訳されたJIS Q 31000として活用されている。
ISO 39001
「道路交通安全マネジメントシステム-要求事項」と題する、交通事故の死者や重大な負傷者を減らすことを目的に策定された規格。組織にとって交通事故の発生は、経済的な損失だけでなく、信用喪失や事業存続の危機にもつながる重大事項である。ISO 39001は、道路交通安全のためにさまざまな組織が取り組むべきマネジメントシステムの要求事項を定めている。
ISO 45001
ISO 45001は、組織のために働くすべての人々が安全に、身体的及び精神的な健康が保護されて働けるという組織の責任を全うする労働安全衛生マネジメントシステムを構築することを支援する目的で、既存の規格OHSAS 18001/18002や国際労働機関(ILO)のガイドラインなどを基に開発された国際規格である。
ISO 9000
「品質マネジメントシステム-基本及び用語」と題する、品質マネジメントシステムの基本を説明し、また、用語を定義している規格である。要求事項規格であるISO 9001の引用規格となっていることから、実質的にはISO 9001と一体となった運用が行なわれている。日本においては、邦訳されたJIS Q 9000として活用されている。
ISO 9000ファミリー
国際標準化機構による品質マネジメントシステムに関する規格の総称である。2つの意味あいがあり、狭義では ISO 9000、ISO 9001、ISO 9004、ISO 19011をファミリー規格と呼ぶ。ISO/TC 176で開発されている規格群である。
ISO 9001
「品質マネジメントシステム-要求事項」と題する、世界で最も活用されている品質マネジメントシステムに関する規格である。組織が顧客の要求する事項及び、適用される法令・規制が要求する事項を満たした製品及び、サービスを一貫して提供する能力を持つことを実証することが必要とされる場合、並びに顧客満足度の向上を目指す場合の品質マネジメントシステムに関する要求事項を規定している。日本においては、邦訳されたJIS Q 9001として活用されている。
ISO 9001セクター規格
ISO 9001はあらゆる分野に適用することが可能だが、産業分野によっては必ずしも十分な対応とは言い切れない場合がある。これを補完するためにISO 9001をベースに各分野における独自の特性を勘案した要求事項規格としてセクター規格が策定されている。ISO 9001規格要求事項にそれぞれ要求事項を追加して新たな規格となっているものが多い。代表的なものとして自動車分野のIATF 16949、航空宇宙分野のAS 9100、医療機器分野のISO 13485、情報通信分野のTL 9000などがある。
ISO 9004
「組織の持続的成功のための運営管理-品質マネジメントアプローチ」と題する、複雑で、過酷で、刻々と変化する環境の中で、組織が品質マネジメントアプローチによって持続的成功を達成するための支援のガイドライン文書である。 ISO 9001は序文から箇条10までの構成になっているが、ISO 9004では序文から箇条11までとなっており、ISO 9001の枠組みを越えた点まで規定している。
ISO/IEC 17021
品質、環境及び他の種類のマネジメントシステムを審査し認証する機関(認証機関)に対する一般的要求事項を規定している。要求事項の意図するところは認証機関が力量を備え、一貫して公平な方法でマネジメントシステム認証を運用することによって、国内及び国際的に認証機関が認知され、認証の受入れが促進されることを確実にすることである。日本においては、邦訳されたJIS Q 17021として活用されている。
ISO/IEC 17025
「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」と題する、ISO 9001をベースに、試験所・校正機関に対する固有の要求事項を付加した規格である。試験所・校正機関の能力を、認定する際の基準として利用され、認定を受けた試験所・校正機関が発行する証明書類には認定マークを記載することができ、国際的に通用する証明書として信頼性を高めることができる。 日本においては、邦訳されたJIS Q 17025として活用されている。
ISO/IEC 27001
「情報技術-セキュリティ技術-情報セキュリティマネジメントシステム-要求事項」と題する、情報セキュリティ分野で最も広く活用されている規格である。災害、ハード/ソフトウェアのトラブル、不正アクセスによる改ざん、関係者による漏えいなどの脅威から情報資産を適切に保護し、情報の機密性、完全性を確保、さらに情報の可用性を保持し、情報資産の価値を高めることを目的として定義された。 日本においては、邦訳されたJIS Q 27001として活用されている。
ISO/IEC 27017
「情報技術-セキュリティ技術-クラウドサービスのためのISO/IEC 27002に基づく情報セキュリティ管理策のための実践」と題する、クラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドライン規格である。ISO/IEC 27001の取り組みをISO/IEC 27017で強化することで、クラウドサービスに対応した情報セキュリティ管理体制を構築することができる。日本においては、邦訳されたJIS Q 27017として活用されている。
ISO/TC 176
ISO(国際標準化機構)に設置された技術専門委員会(品質管理及び品質保証)の一つである。ISO 9001、ISO 9000、ISO 9004及びISO 19011のコア規格に加え、品質マネジメントシステムをさらに有効に運用するための支援規格(品質計画書、構成管理、顧客満足など)を作成しており、それらはISO 9000ファミリー規格と総称されている。日本規格協会がISO/TC 176の国内委員会を運営している。
ISO/TS 9002
「品質マネジメントシステム-JIS Q 9001 の適用に関する指針」と題する、ISO 9001の要求事項を満たすために組織がとることのできる手段の例示することで、ISO 9001を導入する組織を支援するために作成されたガイドである。ISO 9001の品質マネジメントシステムのモデルに沿っているが,ISO 9001の要求事項の解釈を与えること,又は監査若しくは評価の目的のために使用されることを意図していない。
ISO サーベイ
国際標準化機構(ISO)より毎年秋に公表される、前年(12月末現在)の世界各国のISO登録件数の調査資料。ISOの認証数に関しては唯一の全世界的統計データであり、多くの人々が注目している。詳細はISOのホームページからデータのダウンロードが可能。
ISOとは
スイスのジュネーヴに本部を置く、スイス民法による非営利法人International Organization for Standardization(国際標準化機構)。公用語は英語・フランス語・ロシア語であり、各国1機関だけが参加できる。ここでは国際間の取引をスムーズにするために共通の基準を決めており、これがISO規格と言われている。制定や改訂は日本を含む世界165ヵ国(2014年現在)の参加国の投票によって決まる。
Japan Good Agricultural Practice(日本の良い農業のやり方)の略。一般財団法人日本GAP協会(2006年11月設立)が認証している。JA等の生産者団体の単位でJGAP認証を取ることが可能。
JAB
公益財団法人 日本適合性認定協会(Japan Accreditation Board)のことである。ISO 9001、14001、27001、45001、22000等のマネジメントシステム認証機関、ISO 14065GHG 妥当性確認・検証機関、ISO/IEC 17025試験所・校正機関、ISO 15189臨床検査室、 ISO/IEC 17020検査機関等に対する総合認定機関である。
JAS/ANZ
JAS-ANZとは、認定機関Joint Accreditation System – Australia New Zealandの略称。IAF(International Accreditation Forum: 国際認定機関会議)メンバー、かつIAFのMLA(Multilateral Recognition Arrangement: 多国間相互承認協定)メンバーであり、太平洋圏での認定を主としている。日本でも同機関の認定を受けた認証機関が複数業務を行っている。
JATA
審査員研修機関連絡協議会(Japan Auditors Training Association)の略称である。JAB認定の要員認証機関(JRCA及びCEAR)から承認を受けた審査員研修機関から構成され、1997年に設立された。現在12の機関が正会員となっている。テクノファは同協議会設立時から幹事メンバーとして深くかかわり、各種委員派遣等の貢献を果たしている。
JEAC 4111
「原子力安全のためのマネジメントシステム規程」と題する、ISO 9001をベースに、原子力規格委員会が発行した規格である。あくまで民間団体による規格という位置づけだが、IAEAの求める内容との整合も図った上で、行政機関も活用する規格となっている。
JFSM
一般財団法人食品安全マネジメント協会(Japan Food Safety Management Association)。食品安全とその信頼確保の取組を広く食品業界において推進していくために、食品安全マネジメント規格・認証スキームの構築・運営、標準化及び人材育成等を行う事業主体として、2016年1月に設立された団体。中小規模の企業から大企業までの幅広い食品関係事業者の皆様が取り組むことができるように、段階的な仕組みを持つ日本発食品安全マネジメント規格(JFS規格)を構築した。
JFS規格
JFSMが策定した規格の総称である。食品安全マネジメントシステムの製造セクターの規格(JFS-E-A/B/C規格)。JFS-E-A 規格(以下、「A 規格」という。)は一般的衛生管理を中心とした要求事項、JFS-E-B 規格(以下、「B 規格」という。)は A 規格の要求事項に加え HACCP の要求事項をすべて含んだものとなっている。
JIPDEC
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(旧英語名:Japan Information Processing and DEvelopment Center. 2011年に英文名称をJIPDECに変更)。1967年財団法人日本情報処理開発センター(JIPDEC)として設立された。
JIS Q 45100
ISO 45001には具体的に明示されていない日本独自の安全衛生活動を評価、認証することを目的に、日本版マネジメント規格として作成されることとなった。ISO 45001と一体で運用することで、さらなる安全衛生水準の向上が期待されている。
JIS Q 9005
「品質マネジメントシステム-持続的成功の指針」と題する、顧客への価値提供、事業環境の変化への対応、及びもつべき能力の実装に焦点を当て、品質マネジメントシステムを設計し、構築し、運用するための手順を示し、品質マネジメントシステムの各プロセス及びその運用についての具体的な提示を伴うガイドライン文書である。また、事業環境の変化を把握して革新の必要性を判断するために、自己評価及び戦略的レビューを推奨しており、持続的成功とは何か、そのためにどうあらねばならないか、何をしなければならないかについての指針を提供している。尚、本規格は日本の有識者により策定され、ISO規格にはなっていない。
JRCA
(一財)日本要員認証協会 マネジメントシステム審査員評価登録センター(Japanese Registration of Certified Auditors)- 日本規格協会内のISO認証組織。2006年12月初回認定。品質マネジメントシステム審査員、情報セキュリティマネジメントシステム審査員、並びに航空宇宙産業向け審査員の評価登録を行っている要員認証機関として、公平、公正の立場から、審査員などの評価登録を行っている。
On-the-Job Trainingの略語。職場の上司や先輩が、部下や後輩に対し具体的な仕事を与えて、その仕事を通して、仕事に必要な知識・技術・技能・態度などを意図的・計画的・継続的に指導し、修得させることによって全体的な業務処理能力や力量を育成する活動。
Off the Job Trainingの略語。職場を離れての訓練のことであり、外部で受ける研修等が該当する。Off-JTが重要なものであることは疑う余地もないが、研修を受けたからすぐさま業務上の力量向上につながるとは言えないケースも多く、実務能力向上のためには工夫が必要であると言われている。
プライバシーマーク制度のこと。日本工業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を評価して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度。
QC検定
品質管理検定のこと。2005年に開始した検定試験であり、品質管理に関する知識をどの程度保有しているかを問う筆記試験である。年2回、全国で試験は実施され、延べ受験者数は40万人を超えた。レベルの高い1からこれから起業で働く人などを対象にした4級までレベル設定がなされている。1級を目指す人に求められる知識と能力は、組織内で発生するさまざまな問題に対して、品質管理の側面からどのようにすれば解決や改善ができるかを把握しており、それらを自分で主導していくことが期待されるレベルで、1級保有者は専門家としての評価を受けるレベルであることの認知が進んた状況に現在はなっている。
QC7つ道具
品質管理及び品質改善を実施していくための手法。主に製造現場での身近で有効なツールとして、小集団活動や不良低減活動等において、活用されている。
(1) 層別
(2) パレート図
(3) 特性要因図
(4) ヒストグラム
(5) 散布図
(6) チェックシート
(7) 管理図
RvA
Raad voor Accreditatie。オランダの認定機関。日本の認証機関でも複数のところが同機関の認定を受けており、古くから日本国内でも同機関の名前は知られている。
「持続可能な開発目標」と題する、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標である。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っている。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本も積極的に取り組んでいる。エスディージーズという呼び方で国内でも認知が高まっている。
TL 9000
情報通信産業において顧客へ提供する製品とサービスの品質向上を目指すための品質マネジメントシステム規格である。通信プロバイダー、及び電気通信機器製造業界を主たるメンバーとするQuEST Forum(Quality Excellence for Suppliers of Telecommunications)が開発・管理している。テクノファは日本唯一のQuEST Forum承認研修機関です。
UKAS
「英国認証機関認定審議会」(United Kingdom Accreditation Service)の略称。英国貿易産業省などの助成金で運営されている非営利団体。イギリスのEN45000、ISOなどの認定機関でありISO 9001、ISO 14001、ISO 27001、ISO 22000等、イギリス国内の認定認証業務を行っていたが、現在はイギリス国内だけでなく、イギリス国外の品質・環境マネジメントシステムも行い、日本においてはISO適合認定機関としても代理店を通して認定業務を行っている。日本で活動する認証機関(審査機関)も、JAB認定だけでなく、UKAS認定を受けた上で審査活動を行て散る機関が複数ある。
ドイツ自動車工業会(VDA)の品質マネジメントセンター(QMC)によって開発された自動車関連の規格である。内部監査とサプライヤー監査を行う際に確認すべき内容が盛り込まれたVDA6.3は、ドイツ自動車業界(メーカー、主要1次サプライヤー)からの要求事項。現在、第三者による認証制度はない。
一般的には「表示したり、印字などで取り出したりすること」に使われるが、ISO 9000:2015では「プロセスの結果」と定義され、組織のアウトプットが製品またはサービスのいずれであるかは、アウトプットがもっている特性のうちのどれが優位かということに左右される」とある。
インプット
「外部にあるものを内部に取り込むこと」と訳されるが、ISO 9001:2015年版(QMS)では「9.3.2 マネジメントレビューへのインプット」でこの言葉が活用されており、a)~g)の項目の情報を含めなければならない。とされている。
- a) 監査の結果
- b) 顧客からのフィードバック
- c) プロセスの成果を含む実施状況及び製品の適合性
- d) 予防処置及び是正処置の状況
- e) 前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ
- f) 品質マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更
- g) 改善のための提案
運用管理
組織が製品及びサービス提供に関する要求事項を満たすため、必要なプロセスを管理すること。
ISO 9001:2015では「組織は、計画した変更を管理し、意図しない変更によって生じた結果をレビューし、必要に応じて、有害な影響を軽減する処置を取らなければならない」と規定されている。
オブザーバー
<監査>監査チーム(3.13.14)に同行するが,監査員(3.13.15)として行動しない人。(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
パフォーマンスを向上するための活動。活動は、繰り返し行われることも、又は一回限りであることも有り得る。(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
外部委託する
ISO9000の3.4.6項にて、「ある組織の機能又はプロセスの一部を外部の組織が実践すること」と定義されている。 注記1. 外部委託した機能又はプロセスはマネジメントシステムの適用範囲内にあるが、外部の組織はマネジメントシステムの適用範囲の外にある。
この用語及び定義は、ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
監査
ISO 9000の3.13.1項にて、「監査基準が満たされている程度を判定するために、客観的証拠を収集し、それを客観的に評価するための、体系的で、独立し、文書化したプロセス」と定義されている。監査は、内部監査(第一者監査)、外部監査(第二者監査、第三者監査(通例、第三者審査と言われている)のいずれでもあり得る(注記2より)。監査に関する用語の定義はISO 9000の3.13項に全部で17項目規定されている。監査基準(3.13.7項)、監査証拠(3.13.8項)、監査所見(3.13.9項)、監査結論(3.13.10項)などの用語もしっかり理解しておきたい。
監査計画
監査(3.13.1)のための活動及び手配事項を示すもの。(JIS Q 19011:2012の3.15参照)(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
監査所見
収集された監査証拠(3.13.8)を,監査基準(3.13.7)に対して評価した結果。
1. 監査所見は,適合(3.6.11)又は不適合(3.6.9)を示す。
2. 監査所見は,改善(3.3.1)の機会の特定又は優れた実践事例の記録を導き得る。
3. 監査基準(3.13.7)が法令要求事項(3.6.6)又は規制要求事項(3.6.7)から選択される場合,監査所見 は“遵守”又は“不遵守”と呼ばれることがある。
(JIS Q 19011:2012の3.4を変更。注記3を変更した。)(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
苦情
<顧客満足>製品(3.7.6)若しくはサービス(3.7.7)又は苦情対応プロセス(3.4.1)に関して,組織(3.2.1)に対する不満足の表現であって,その対応又は解決を,明示的又は暗示的に期待しているもの。
(JIS Q 10002:2015の3.2を変更。用語“サービス”を定義に追加した。)
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
グリーンウォッシュ(グリーンウォッシング)
英語には“whitewash”という言葉があります。意味は「うわべのごまかし」ですが、このwashと環境を意味するグリーンとを組み合わせた造語がグリーンウォッシュ“greenwash”である。
1990年前後から環境NGOを中心に使われ始まり、企業が社会的に印象を良くするだけの発信をウオッシュと呼ぶようになった。
顧客
個人若しくは組織(3.2.1)向け又は個人若しくは組織から要求される製品(3.7.6)・サービス(3.7.7)を,受け取る又はその可能性のある個人又は組織。
例消費者,依頼人,エンドユーザ,小売業者,内部プロセス(3.4.1)からの製品又はサービスを受け取る人,受益者,購入者
顧客は,組織の内部又は外部のいずれでもあり得る。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
国際標準化
標準は大きく2つの種類に分けられ、一つは、標準化団体などの公的機関によって規定された公的規格や公開された手順によって作成される「デジュール標準」(デジューレ(dejure)とは「法律上の」「道理上の」といった意味)で製品等の仕様を統一するのに用いられる。もう一つは、公的規格ではないが市場等の競争を勝ち抜き、製品仕様などが、実質的に標準的規格になる「デファクト標準」である。国際標準化とは、さまざまな分野において多数の規格が同時に開発されているものを、技術分野ごとに技術委員会(TC: Technical Committee)や分科委員会(SC: Sub Committee)を設置し、それぞれの委員会の中で国際標準を作成することである。
システム
相互に関連する又は相互に作用する要素の集まり。(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
要求事項(3.6.4)を記述した文書(3.8.5)。
例 品質マニュアル(3.8.8),品質計画書(3.8.9),技術図面,手順を記した文書,作業指示書。
1. 仕様書には,活動に関するもの[例 手順を記した文書,プロセス(3.4.1)仕様書及び試験(3.11.8)仕様書],又は製品(3.7.6)に関するもの[例 製品仕様書,パフォーマンス(3.7.8)仕様書,図面]があり得る。
2. 要求事項を記載記述することによって,仕様書に,設計・開発(3.4.8)によって達成された結果が追加的に記載記述されることがある。この場合,仕様書が記録(3.8.10)として用いられることがある。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
人的要因
考慮の対象(3.6.1)に影響を与える,人の特性(3.10.1)。
1. 特性には,物理的,認知的又は社会的なものがあり得る。
2. 人的要因は,マネジメントシステム(3.5.3)に重要な影響を与え得る。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
是正処置
不適合(3.6.9)の原因を除去し,再発を防止するための処置。
1. 不適合には,複数の原因は,一つ以上のことがあり得るある場合がある。
2. 予防処置(3.12.1)は発生を未然に防止するためにとるのに対し,是正処置は再発を防止するためにとる。
3. この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元の定義にない注記1及び注記2を追加した。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
組織
ISOマネジメントシステムは、営利企業のみを対象とするわけではなく、自治体NPO法人等も対象として考えるため、「会社」という用語は用いずに、「組織」として規格全般にわたって用いられている。
ISO9000における定義は以下の通りである。
自らの目標(3.7.1)を達成するため,責任,権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ,個人又はグループ。
1.組織という概念には,法人か否か,公的か私的かを問わず,自営業者,会社,法人,事務所,企業,当局,共同経営会社,協会(3.2.8),非営利団体若しくは機構,又はこれらの一部若しくは組合せが含まれる。ただし,これらに限定されるものではない。
2. この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元の定義の注記1を変更した。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
設計・開発
対象(3.6.1)に対する要求事項(3.6.4)を,その対象に対するより詳細な要求事項に変換する一連のプロセス(3.4.1)。
1. 設計・開発へのインプットとなる要求事項は,調査・研究の結果であることが多く,また,設計・開発からのアウトプット(3.7.5)となる要求事項よりも広範で,一般的な意味で表現されることがある。要求事項は,通常,特性(3.10.1)を用いて定義される。プロジェクト(3.4.2)には,複数の設計・開発段階が存在することがある。
2. 設計”,“開発”及び“設計・開発”という言葉は,あるときは同じ意味で使われ,あるときには設計・開発全体の異なる段階を定義するために使われる。
3. 設計・開発されるものの性格を示すために,修飾語が用いられることがある[例 製品(3.7.6)の設計・開発,サービス(3.7.7)の設計・開発又はプロセスの設計・開発]。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
戦略
長期的又は全体的な目標(3.7.1)を達成するための計画。(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
測定プロセス
ある量の値を確定するための一連の操作。(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
活動又はプロセス(3.4.1)を実行するために規定された方法。手順は,文書にすることもあれば,しないこともある。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
トップマネジメント
最高位で組織(3.2.1)を指揮し,管理する個人又はグループ。
1. トップマネジメントは,組織内で,権限を委譲し,資源を提供する力をもっている。
2. マネジメントシステム(3.5.3)の適用範囲が組織の一部だけの場合,トップマネジメントとは,組織内のその一部を指揮し,管理する人をいう。
3. この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す
。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
マネジメントシステムを構築、運用している組織が、決められたルールに基づいて業務運営が行なわれているかどうか、組織の仕組みの改善が出来ているかどうかを、組織内部の人間が監査員となって確認すること。多くの組織は年1回の実施だが、その回数ややり方も自組織の考え方に基づいて決めていく。社内のルールだけでなく法規制は守られているか、マネジメントシステムが組織の目的、目標達成に役立っているのか、マネジメントシステムにおいて改善できるところがないか、等を確認していくことが内部監査の大事な役割である。
内部監査員は、自分の所属する部署以外の監査を行うことで、第三者的見方により改善を図ることが期待される。基準(社内ルールや法規制など)と被監査部署の仕事ぶり(客観的事実)を比較評価することにより評価判定を行う。基準通りであれば適合、基準に合致しなければ不適合、という言い方で改善を図るのが一般的である。但し、適合、不適合判定以外に改善提案を積極的に行うことが内部監査の大きな効用となる。監査する側と監査される側が協力して自分たちの組織の仕組みをよくしていこう、という意識で取り組むことが期待される。
認証機関
審査機関、第三者審査機関とも言われ、ISOマネジメントシステムの認証取得を望む組織に対して、マネジメントシステム、要員、製品についてそれぞれの要求事項を定めた規格に合っているかどうかを第三者の立場で審査し、基準に適合していれば登録を行い、認証証を発行する機関である。
日本ではISOの認証機関は外資系を含めると多数の機関が活動を行なっており、ISO9001の認証機関は50社をはるかに超える機関が営業活動を行っている。 そしてそれらの機関は認定機関から認定審査を受け、合格することによって業務活動の国際整合性を担保している。
認定機関
認証機関が、ISO審査を実施するための国際基準(ISO/IEC 17021)に基づいて活動を行っていることを確実にするために審査(認定審査)を行い、認証機関に認定を与える機関。
日本の認定機関は公益財団法人日本適合性認定協会(略称:JAB)と一般社団法人情報マネジメントシステム認定センター(略称:ISMS-AC)。
外資系の認定機関として、UKAS(イギリス)、RvA(オランダ)、JAS/ANZ(オーストラリア/ニュージーランド)がある。JABとUKAS等は相互協定を結ぶことにより、それぞれの認証の公平性、平等性を担保している。
測定可能な結果。
1. パフォーマンスは,定量的又は定性的な所見のいずれにも関連し得る。
2. パフォーマンスは,活動(3.3.11),プロセス(3.4.1),製品(3.7.6),サービス(3.7.7),システム(3.5.1)又は組織(3.2.1)の運営管理(3.3.3)に関連し得る。
3. この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元の定義の注記2を変更した。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
ビジョン
<組織>トップマネジメント(3.1.1)によって表明された,組織(3.2.1)がどのようになりたいかについての願望。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
品質
対象(3.6.1)に本来備わっている特性(3.10.1)の集まりが,要求事項(3.6.4)を満たす程度。
1. “品質”という用語は,悪い,良い,優れたなどの形容詞とともに使われることがある。
2. “本来備わっている”とは,“付与された”とは異なり,対象(3.6.1)の中に存在していることを意味する。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
品質管理
品質要求事項(3.6.5)を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメント(3.3.4)の一部。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
品質方針
品質(3.6.2)に関する方針(3.5.8)。
1. 一般に品質方針は,組織(3.2.1)の全体的な方針と整合しており,組織のビジョン(3.5.10)及び使命(3.5.11)と密接に関連 付けることができ,品質目標(3.7.2)を設定するための枠組みを提供する。
2. この規格に記載した品質マネジメントの原則は,品質方針を設定するための基礎となり得る。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
品質マニュアル
組織(3.2.1)の品質マネジメントシステム(3.5.4)についての仕様書(3.8.7)。個々の組織(3.2.1)の規模及び複雑さに応じて,品質マニュアルの詳細及び書式は変わり得る。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
品質目標
品質(3.6.2)に関する目標(3.7.1)。
1. 品質目標は,通常,組織(3.2.1)の品質方針(3.5.9)に基づいている。
2. 品質目標は,通常,組織(3.2.1)内の関連する機能,階層及びプロセス(3.4.1)に対して規定される。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
附属書SL(共通テキスト)
2012年に異なる分野のISOマネジメントシステムの整合化を図る目的で作成された、ISOマネジメントシステムを作成する際のフレームワークである。今後制定・改訂されるすべてのISOマネジメントシステム規格について、その構造、分野共通の要求事項及び用語・定義を共通化することが定められている。この共通テキスト文書は、ISO/IECの規格作成者向けのガイドラインの中の附属書に収められている。附属書SLにはISOだけに適用する文書類が収められ、SAから策定された状況の中で次の番号がSLであったため付与されたもので、SLという言葉自体に意味はない。
プロジェクト
開始日及び終了日をもち,調整され,管理された一連の活動から成り,時間,コスト及び資源の制約を含む特定の要求事項(3.6.4)に適合する目標(3.7.1)を達成するために実施される特有のプロセス(3.4.1)。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
インプットを使用して意図した結果を生み出す,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。
1. プロセスの“意図した結果”を,アウトプット(3.7.5),製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)のいずれと呼ぶかは,それが用いられている文脈による。
2. プロセスへのインプットは,通常,他のプロセスからのアウトプットであり,また,プロセスからのアウトプットは,通常,他のプロセスへのインプットである。
3. 連続した二つ又はそれ以上の相互に関連する及び相互に作用するプロセスを,一つのプロセスと呼ぶこともあり得る。
4. 組織(3.2.1)内のプロセスは,価値を付加するために,通常,管理された条件の下で計画され,実行される。
5. 結果として得られるアウトプットの適合(3.6.11)が,容易に又は経済的に確認できないプロセスは,“特殊工程(special process)”と呼ばれることが多い。
6. この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。ただし,プロセスの定義とアウトプットの定義との間の循環を防ぐため,元の定義を修正した。また,元の定義にない注記1~注記5までを追加した。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
経営者(経営層)による見直し。マネジメントシステムの運用状況が、組織の方針にそっているか、目標達成状況はどのか、ということを経営者自ら確認するために行うもの。共通テキスト(附属書SL)ベースでは、『xxxマネジメントシステムが、引き続き、適切、妥当、かつ有効であることを確実にするために、あらかじめ定めた間隔でxxxマネジメントシステムをレビューしなければならない』と規定されている。ISOに関するマネジメントレビューは認証取得組織では多くが1年に1回行っているが、毎月行っても問題なく、如何に形骸化させず実効性を上げるかが各組織に問われている。
有効性
計画した活動を実行し,計画した結果を達成した程度。この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
不確かさの影響。
1. 影響とは,期待されていることから,好ましい方向又は好ましくない方向にかい(乖)離することをいう。
2. 不確かさとは,事象,その結果又はその起こりやすさに関する,情報(3.8.2),理解又は知識に,たとえ部分的にでも不備がある状態をいう。
3. リスクは,起こり得る事象(JIS Q 0073:2010の3.5.1.3の定義を参照。)及び結果(JIS Q0073:2010の3.6.1.3の定義を参照。),又はこれらの組合せについて述べることによって,その特徴を示すことが多い。
4. リスクは,ある事象(その周辺状況の変化を含む。)の結果とその発生の起こりやすさ(JIS Q 0073:2010の3.6.1.1の定義を参照。)との組合せとして表現されることが多い。
5. “リスク”という言葉は,好ましくない結果にしかならない可能性の場合に使われることがある。
6. この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針-第1部:統合版ISO補足指針統合版の附属書SLに示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元の定義にない注記5を追加した。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)
レビュー
設定された目標(3.7.1)を達成するための対象(3.6.1)の適切性,妥当性又は有効性(3.7.11)の確定(3.11.1)。
例 マネジメントレビュー,設計・開発(3.4.8)のレビュー,顧客(3.2.4)要求事項(3.6.4)のレビュー,是正処置(3.12.2)のレビュー,同等性レビュー。
レビューには,効率(3.7.10)の確定を含むこともある。
(JIS Q 9000:2015用語の定義より)