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第17回
「私とマネジメントシステムそしてISO」の第17回目です。第5回の述べたTQC特徴6項目について話が進んでいます。
TQC特徴6項目とは、第5回目でお話しした次の6項目です
5.1 全員参加の品質管理
5.2 品質管理の教育・訓練
5.3 QCサークル活動
5.4 QC診断
5.5 統計的方法の活用
5.6 国家的品質管理推進活動
今回は5.3「QCサークル活動その6」最後になります。
5.3 QCサークル活動その6
(9) QCサ-クル活動の表彰.
QCサ-クルの客観的な評価は、その活発化に大きな影響を与えるものです。活動に対する労をねぎらい、優れた進め方やその成果等を誉め讃える事は、サークルメンバー全員のモチベーションアップに繋がります。「表彰」はモチベーションアップに良いチャンスです。
① 年間表彰:最優秀サークル賞.海外現法等へのモデル発表参加or QCサ-クル洋上大学参加。
② 大会表彰:大会賞・金賞・銀賞・特別賞(感動賞・ユニ-ク賞).トップ or部課長との食事会.
③ 改善テーマ表彰:努力賞.職場の固有技術に関係する参考書贈与など.
私の経験して来たQCサークルについて述べて参りましたが、QCサークルの発展・向上の為に最も必要な事は、社内QCサークル事務局メンバーの何とかしようと言う『熱意』だと思います。
(10) 創意工夫改善提案活動
諏訪精工舎には10くらいの事業部がありましたが、すべての事業部には、創意工夫改善提案活動のための事務局、審査委員会が置かれ、毎月一回の提案等級審査が行なわれていました。事務局員は、従業員から提案されてくる案件を、一つずつそれが事実であるかを把握しに該当職場を訪問し、提案の効果を調査し等級案を決め、審査委員会にその妥当性を説明し、最終決定するという仕組みになっていました。そしてその効果を金額に換算し、例規に従い表彰します。
会社では改善提案数を多くするため、事業部ごとの年間提案数を競わせて一番多く提案した事業部を賞金を出して表彰をしていました。当時専門誌業務改善に掲載され、全国に有名になったものに「味の素」のビンの振られて落ちる穴の大きさを拡大するというものがありました。このように会社の収益に効果のあるものが一番評価されましたが、身の回りの業務の不具合点の改善から始まり、班内、職場、事業所の不便、不都合、不良などについて何でもいいから改善の提案を行うという制度でした。今でも不思議に思いますが、個人で最大の提案数は確か2,000件くらいでした。この数字を達成するには365日で割ると、一日5,6件提案しなければならないことになります。365日で割ったのは、その人の弁によると、盆暮れ関係なく1年中提案を考えているということだったからです。今日では許されませんが、上司によっては必ず最低1件/一日の改善を考えなければ、帰ってはいけないと決めて実行し、数年に亘り事業部NO.1を獲得した部長がいました。海外事業所の活発化にも力を注いでETLでは、“Improvement Idea Activity”と名付けて活発に活動をさせました。これらの自主活動の経験は、後年の私のETLでの経営活動に随分と役に立ちました。
以上