ISO 19011はマネジメントシステム監査のための指針です。

 元々発行当初は、あらゆる分野のマネジメントシステム監査を想定して策定された規格ですが、現在はいわゆる第三者審査(第三者認証審査)の部分はISO/IEC 17021にその役割を基本委ねており、ISO 19011は内部監査及び二者監査(サブライヤー監査、供給者監査とも言う)に主に焦点を当てている規格です。但しその規格の内容は、ISO 9001やISO 14001のような要求事項ではなく、あくまでガイドライン規格であるので、強制力を持つものではありません。

 その内容は、用語の定義を含む、監査の実施方法について及び監査員に関する力量基準の枠組みを提示するものになっています。その規格構造を以下に記します。

※ ISO 19011規格を活用し、効果的なマネジメントシステムを運用する方法については、特別セミナー「内部監査事務局 入門セミナー~効果的なマネジメントシステム運用に貢献する内部監査事務局となるために~(MK31)」で解説しています。

  • 序文
  • 1 適用範囲
  • 2 引用規格
  • 3 用語及び定義
  • 4 監査の原則
  • 5 監査プログラムの管理
  • 5.1 一般
  • 5.2 監査プログラムの目的の設定
  • 5.3 監査プログラムの策定
  • 5.4 監査プログラムの実施
  • 5.5 監査プログラムの監視
  • 5.6 監査プログラムのレビュー及び改善
  • 6 監査の実施
  • 6.1 一般
  • 6.2 監査の開始
  • 6.3 監査活動の準備
  • 6.4 監査活動の実施
  • 6.5 監査報告書の作成及び配付
  • 6.6 監査の完了
  • 6.7 監査のフォローアップの実施
  • 7 監査員の力量及び評価
  • 7.1 一般
  • 7.2 監査プログラムのニーズを満たす監査員の力量の決定
  • 7.3 監査員の評価基準の設定
  • 7.4 監査員の適切な評価方法の選定
  • 7.5 監査員の評価の実施
  • 7.6 監査員の力量の維持及び向上

 尚、テクノファで実施する内部監査員コースは、このISO 19011に基づいてコースの設計開発を行っています。またそのことによって、研修機関の集まりである、審査員研修機関連絡協議会(JATA)公認コースという制度も出来上がっています。

 現在JATA公認コースとなっているものは下記のコースです。