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ISO 9001関連の規格はいくつも似たような番号で発行されています。品質マネジメント関連で発行されている一連の規格群をISO 9000ファミリー規格と言います。但し世の中の使われ方には狭義と広義の使われ方があると考えています。
狭義の使われ方は、4つの規格を捉えてファミリー規格と言っています。広義の使われた方は約25種類の規格を捉えてファミリー規格と言っています。まずは狭義の捉え方から説明していきましょう。
4つの規格は以下の通りです。
- ISO 9001(品質マネジメントシステム-要求事項)
- ISO 9000(品質マネジメントシステム-基本及び用語)
- ISO 9004(組織の持続的成功のための運営管理-品質マネジメントアプローチ)
- ISO 19011(マネジメントシステム監査のための指針)
ISO 9001については説明不要でしょう。要求事項規格としてグループの根幹をなす規格です。ISO 9000はISO 9001の引用規格としてある意味一体運用が求められています。従って、9001と9000でファミリー規格の根幹をなしていると言ってよいでしょう。
ISO 9004規格は少し毛色が違います。ISO 9001規格はあらゆる業種業態、そして規模の組織での活用を想定していることもあり、その求めるレベルは決した高いものではありません(もちろんだからと言って簡単とも言いきれません)。そのため、品質をもっと追究した経営を行う組織にとっては物足りない部分があります。そこでより高いレベル(高い品質マネジメントレベル)を求める組織のために開発された規格がISO 9004です。そしてこの規格は要求事項規格ではなく、あくまで参考文書、ガイドライン規格と言われるものです。
そしてもう一つのISO 19011は監査を行う際(主に内部監査を意識していますが、二者監査であっても十分に活用価値がある規格です)の方法を規定したガイドライン文書です。あくまで参考文書ですから、このやり方が絶対、というものではありませんが、必要な事項を網羅する、ということであればこのISO 19011に書かれている内容は大いに参考になります。
この19011を含めた4つの規格を狭い意味でのISO 9000ファミリー規格と捉えてください。
一方で、広義の捉え方では、上記規格以外に品質マネジメントの規格として以下のようなものがあり、それを含めてファミリー規格と言っています。
- ISO 10005(品質マネジメントシステム-品質計画書の指針
- ISO 10006(品質マネジメント-プロジェクトにおける品質マネジメントの指針)
- ISO 10001(品質マネジメント-顧客満足-組織における行動規範のための指針)
- ISO 10002(品質マネジメント-顧客満足-組織における苦情対応のための指針)
- ISO 10003(品質マネジメント-顧客満足-組織の外部における紛争解決のための指針)
等の規格類が該当します。
日本規格協会のサイトでそれらの規格の一覧及び改訂情報が出ていますので、よろしければご覧ください。
https://www.jsa.or.jp/dev/iso_iso9000/