• Web日程あり
  • 品質
  • JRCA登録CPD研修コース(QMS)CPD 6時間10分
コースID:QE91

総合的品質マネジメント基礎編 日常管理/方針管理コース

受講料
  • 【通常価格】税込価格:36,300円 (税別 33,000円)
  • 【会員価格】税込価格:32,670円 (税別 29,700円)

2024年4月1日開催コースより、コース料金が改定されました。

証明書等
修了証
定員
24名
日程
1日(9:30開講、17:00終了)
筆記試験
無し
会場
Web
【講師派遣型セミナー可】
割引
備考
※費用には、(一社)日本品質管理学会発行の「日常管理の指針」及び「方針管理の指針」の規格書の費用を含みます。

コースの紹介

■Webセミナーにも対応■
ISO 9001に基づく"QMSの有効性を高めたい"と考えている方におすすめのコース。QMSの運用を効果的なものにするための維持向上の活動「日常管理」と、現状を打破し、改善・革新を推進するための活動「方針管理」について、具体的な事例を交えて学びます。
※定例開催はZoomのみ。講師派遣型の場合はZoom、Teamsを選べます。

  • 日本の品質管理・品質保証をリードしてきた(一社)日本品質管理学会(JSQC)が開発した規格に準拠
  • 講師は全員、JSQC規格作成に携わったメンバー
  • 規格の理解に加え、推進・運用方法の事例を紹介
  • 適宜、ミニ演習を交え理解を促進
  • 【特典①】事前学習(ビデオ講義)を用意。総合的品質マネジメント(TQM)の概要を理解することができます。
  • 【特典②】JSQC規格進呈(日常管理の指針・方針管理の指針)

このコースの特徴

ISO 9001を認証取得していても、QMSパフォーマンスがなかなか上がらない品質問題がなかなか減らない、という問題を抱え、何か良い方法はないかと悩んでいる組織も多いでしょう。

そのひとつの要因に、ISO 9001は要求事項を規定した規格であり、What(しなければならないこと)は示しているが、具体的な管理方法(How)は示していないことがあげられます
QMSのパフォーマンスを高めるためには、QMSの下に繰り広げられる具体的な活動の管理方法が有効でなければなりません。

そこで、活用できるのが、総合的品質マネジメントシステム(TQM)による取組みです。
TQMは、ISO 9001には明示されていない『How(どのように行うか)』の部分を補うことができます。
ISO 9001を認証取得している組織は、ISO 9001とTQMをうまく融合していくことで、全社的なパフォーマンス、製品・サービスの品質の向上をはかることが可能となります。

TQMを、組織が活動していく場合の要素(ブロック)にわけると、
①新製品・新サービス開発管理、プロセス保証
②日常管理、方針管理、小集団改善活動
③品質管理教育              に分類することができます。

当コースは、これらTQM活動要素のうちの「日常管理」と「方針管理」に焦点を当てたコースとなっています。

図.TQMの活動要素(出典:「日常管理の指針」、図2を一部改変)

日常管理は、ねらい通りの製品・サービスを生み出すために、業務を『維持・向上』させていくために必要な取り組みすべてを指します(基準に沿って業務を進めるために、その管理の指標となる管理項目・管理水準・点検項目・異常検出時の処置方法などを定め、発生した問題の解決と再発防止を行うことまで含みます)。

日常管理を確実に行うことで、プロセスが明確になり、各人がより確実に業務を遂行できるようになります。また、プロセス・業務のできばえに影響する要因を監視することで、異常の早期発見、迅速な対応やトラブルの未然防止も可能となります。

方針管理は、維持・向上だけでは足りない部分である『改善・革新』を対象としています。顧客のニーズや経営環境の変化に対応するための戦略・目標を立て、その達成のために取り組むべき課題・目標を展開し、計画・実施・チェック・処置のサイクルを継続的に回す活動であり、変化の激しい経営環境を乗り越え、事業の発展に結び付けるための重要な活動です。

QMSを計画する際に、「方針管理」を活用することで、より確実な結果を追求できるQMSに変革することができます。

当コースでは、日本での品質管理・品質保証をリードしてきた(一社)日本品質管理学会(JSQC)が開発・制定した「日常管理の指針」及び「方針管理の指針」の規格に基づき、組織経営の根幹をなす日常管理及び方針管理について、規格作成に携わり第一線で活躍してきた講師陣が、事例を交えて、基本的な考え方・進め方・組織的に推進するための方法や手法をわかりやすく解説します。

 

※参加前に、「総合的品質マネジメント(TQM)」の基礎をご理解いただくことで、より研修効果がアップします。事前学習として総合的品質マネジメント(TQM)の概要を理解するためのビデオ講義及び理解度確認を用意しています。

TQMの概要を説明した記事を掲載しています。是非ご覧ください。

こちらから、事前学習ビデオサンプルを視聴できます。(※音声が出ますのでご注意ください)

 

 

 

 

 

総合的品質マネジメント(TQM)とは?

総合的品質マネジメント(TQM:Total Quality Management)とは、「品質/質を中核に,顧客・社会のニーズを満たす製品・サービスの提供と,働く人々の満足を通した組織の長期的な成功を目的とし,プロセス及びシステムの維持向上・改善及び革新を全部門・全階層の参加を得て様々な手法を駆使して行うことで,経営環境の変化に適した効果的・効率的な組織運営を実現する活動」(出典:JSQC規格「品質管理用語」)と定義されており、経営手法の1種と言えるでしょう。

日常管理、方針管理とは?

当コースで扱う、日常管理、方針管理とはどういう活動のことで、どういった成果を生み出すことができるのでしょうか。少し詳しく説明します。

●日常管理の指針
JSQC規格では、日常管理を「組織のそれぞれの部門において,日常的に実施されなければならない分掌業務について,その業務目的を効率的に達成するために必要なすべての活動」(出典:JSQC規格「品質管理用語」)と定義しています。

日常管理の指針には、すべての部門が決められたとおりに業務を推進するための方法、ヒントが多く入っています。品質管理の最も基本である、"ルールを決め、ルールどおりに実践すること"をすべての部門で行うためにどのように進めていくかを示した指針(ガイド)です。
部門ごとに管理項目、管理水準を決めて、ルール通り行っているかどうかを管理し、管理水準から外れたものは、通常とは違う「異常」として"特別管理"の対象とします。"特別管理"とは、異常への応急処置となぜ異常が発生したかの原因を追究し、そして再発防止することを意味します。部門の活動の中で異常を管理し、次の工程には迷惑をかけないことがその意図です。ISO 9001箇条8.1には、「…必要なプロセスを計画し、実施し、かつ管理しなければならない」とありますが、その具体的推進方法をガイドしているという位置付けができます。

方針管理の指針
JSQC規格では、方針管理を「方針を,全部門・全階層の参画のもとで,ベクトルを合わせて重点指向で達成していく活動」(出典:JSQC規格「品質管理用語」)と定義しています。

組織は、今後を見据えて中長期計画を持っていることでしょう。ここで中期とは5年くらい、長期とは10年くらいの期間を想定しています。中長期経営計画を確実に実行に移すためには方針管理を活用することが有用です。中長期経営計画を進めるにあたって、一つの部門の力だけでは計画に盛り込まれているプロジェクトや課題を実現させることができません。部門間で分担することを協議し、総合的な計画を作成することが求められます。また、その計画を作成する過程においては、部門ごとでカバーする領域をすり合わせることも重要です。さらに、計画段階後の実施段階においても、部門ごとお互いの推進状況を確認し合うことが組織の全体管理には必要不可欠です。方針管理の指針では、これらの進め方・方法をガイドしています。

関連コース

本コース以外に、総合的品質マネジメント基礎編として、下記のコースがございます。併せてご覧ください。
総合的品質マネジメント基礎編 小集団改善活動/品質管理教育コース(QE92)
総合的品質マネジメント基礎編 新製品・新サービス開発管理/プロセス保証コース(QE93)

 

(※)(一社)日本品質管理学会(JSQC)/JSQC規格とは

(一社)日本品質管理学会は、1970年に、品質管理の発展と学理の探求をめざして設立された品質管理を専門とする団体です。学会員には、品質管理を研究する方のみでなく、実務で品質保証や品質管理に携わる方など、産業界の方も数多く入会しています。
JSQC規格は、(一社)日本品質管理学会が、品質/質に関わる事柄に関する研究及び諸活動に資すること及び品質管理の普及を目的として作成・制定した規格で、第一線で活躍している人たちが作成しています。

(一社)日本品質管理学会のホームページはこちら。http://www.jsqc.org/index.php

カリキュラム

開始時間
9:30
終了時間
17:00
カリキュラム
(午前)●日常管理の基本(概念/SDCAサイクル/標準化と標準/管理項目と管理水準) ●日常管理の進め方(プロセスの標準化/管理項目・管理水準の設定と異常の見える化/異常の検出・応急処置/異常の原因追及・再発防止/日常管理の定着等) ●部門別日常管理 ●演習 (午後)●方針管理の基本 ●方針管理のプロセス ●部門における方針管理の進め方 ●組織全体の方針管理の進め方と方針管理の推進 ●方針管理の推進 ●演習

このコースはこんな方におすすめします。

  • QMSのパフォーマンスが上がらずお悩みの組織の方々
  • QMS/品質保証の活動に携わる実務担当者
  • QMS推進担当者・事務局
  • 経営層、管理層の方
  • ISO 9001(QMS)審査員、QMSコンサルタント

    ※TQMは、製造部門のみならず、設計・開発、営業、アフターサービス、管理・間接部門(スタッフ部門)にも有用です。

注意事項

コースの詳細情報

受講者の声

資料は図も多く、理解が浅い私でもわかりやすかった。
組織としてマネジメントする上で大切な事であり、組織内展開が大切と思っている。コース内容は十二分に活用できる。
新しいこと、知らなかったこともあり大変よかった。
TQMの全容が理解できました。
TQMのことはわかっていたようでも、改めて講義を受けると知識の整理ができて非常に勉強になった。
日常管理でできていないところを方針管理み移行させてISO活動を活性化させたいということに利用していきたい。
営業の日常管理の課題がおもしろかった。
時間的に厳しかった。
演習の時間が短かった。
事例を数多く出し、理解しやすい内容であった。質問にもより理解が深まる回答で受講した意義があった。
深い経験に基づくお話はありがたい。
2人とも短い時間の中で要点をわかりやすく伝えていた。
事例を交えて話しをしてくださってわかりやすかった。
経験を交えた説明をもっと聞きたかった。
規格に沿ってはいましたが、型通りではなく「伝えたいこと」を明確にされ興味深く受講できました。
質問への回答が非常に丁寧で具体的でわかりやすく理解を深められました。
具体的な事例や例えを織り込んでの講義でしたので大変参考になりました。

講師紹介

講師陣は全員、JSQC規格の作成に携わったメンバーです。
(回によって担当する講師が変わります)

■中條 武志(なかじょう たけし)講師 (※事前学習動画講義を担当)
中央大学理工学部経営システム工学科 教授
(一社)日本品質管理学会 フェロー(元会長 2012年~2014年)
ISO/TC176(品質)国内対応委員会 委員長
デミング賞審査委員会委員
主な著書
・こんなにやさしい未然防止型QCストーリー、日科技連、2018
・人に起因するトラブル・事故の未然防止とRCA-未然防止の視点からマネジメントを見直す、日本規格協会、2010

■安藤 之裕(あんどう ゆきひろ)講師
安藤技術事務所 代表
(一社)日本品質管理学会 標準化委員会 委員(元委員長)
デミング賞審査委員会委員
International Academy for Quality,Trustee(理事)・Academician
主な著書:
・QC七つ道具の奥義、日科技連、2019
・ISO 9004:2009解説と活用ガイド(共著)、日本規格協会、2011

永原 賢造(ながはら けんぞう)講師
プロセス マネジメント テクノ 代表
(一社)日本品質管理学会 元理事
元 (株)リコー 経営品質管理本部本部長、技師長
主な著書
・図解でわかる部門の仕事改訂版 品質保証部(共著)、日本能率協会マネジメントセンター、2010
・継続的改善の技術 事例で学ぶTTY法とIS法の実践(共著)、日科技連、2008

備考

※費用には、(一社)日本品質管理学会発行の「日常管理の指針」及び「方針管理の指針」の規格書の費用を含みます。

日程・空席情報

このセミナーには、ご紹介できる日程がございません。
出張セミナー・リクエスト開催をご希望の場合には、下記のリンクよりお問い合わせください