7つの段位2 | 平林良人の『つなげるツボ』

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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』 Vol.44 ■□■

*** 7つの段位***

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テクノファ代表取締役の平林です。

東日本大震災により被災された皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。

今回は内閣府の「実践キャリア・アップ戦略」専門タスク・フォースについて
発信させていただきます。

前々回の「カーボンマネジメント人材(省エネ・温室効果ガス削減人材)」の
中で「段位」という言葉を紹介させていただきました。

なにか柔道のような感じですが、段級位制(だんきゅういせい)は、武道・
スポーツ・書道・珠算・囲碁・将棋など広範な世界で技量の度合いを表す
ために使われています。

■□■ 1~7段 ■□■

 段級位制においては、気をつけなければならない事があります。

 それは数字の大きさです。

 級位を表わすときには、数字の多い方から少ない方へと 
上っていきます。 10級→1級 

 段位を表わすときはその反対で数字の少ない方から 
多い方へと上っていきます。 1段→7段 

 囲碁の世界では、例えばは棋士を呼ぶ際、「梅沢由香里五段」
「瀬川四段」のように、氏名または名字の下に段位をつけて呼称する
ことが通例です。

 英語では「初段=first degree black belt(黒帯1度)」のように意訳する
場合と、「初段=shodan」とそのまま表記する場合があります。

 今回の「実践キャリア・アップ戦略」専門タスクフォースでは段位を7つ
に設定しています。

■□■ 1段はエントリーレベル、7段はトッププロ ■□■ 

 1段は【初級レベル/エントリーレベル】と、WG(ワーキンググループ)
では呼び、入門者のレベルを想定し、最初の入り口のレベルとして
幅広い知識を勉強してもらい「わかる」というレベルを設定しています。

 2段は「何かできる」レベルです。
 できるといってもまだ指導を受けながらのレベルです。
しかし「わかる」から「できる」にジャンプすることは大きな飛躍です。

 3段はひとりでできるレベルで、【スペシャリスト】と呼んでいます。
組織で言えば、一人前として周りから認められるレベルだといってよいと
思います。

 4段はこの制度の要になるレベルで【プロ】です。
名実ともにその分野では自他共にお金を稼げるプロとして認められる
レベルとして位置づけています。

 5段~7段は【上級プロ】です。
指導したり、改善を達成したり、他人を評価したり、検証したりいろいろな
業務を想定しています。

 【トッププロ】とよばれる7段になれば、国内だけでなく国際的にも
活躍する人材に位置づけようとしています。

■□■ 環境関係が活発 ■□■

 私は、環境関係のカーボンマネジメント人材(省エネ・温室効果ガス
削減人材)WGにいますが、他の2つ(介護、農業)に比べて、より活発に
活動がされているといってよいと思います。

 WGメンバーには、
経営側から経団連、日本商工会議所、労働界から連合、
産業界から東京電力などの方がおられ、大学の有識者、
TVでお目にかかるコメンテーターなど誠に多士済々のメンバーで
議論していると、日本の環境分野は誠に成長産業であると感じます。

 先日はNHKのTVクルーも取材に来ました。

 NHKでもクローズアップ現代で、
       「省エネ・温暖化環境問題とはなにか」を取り上げるようです。

■□■ カーボンマネジメントに代表される環境問題 ■□■

 そもそも「カーボンマネジメント」とは何でしょうか。 

 ある先生は「CO2というべきでカーボンというのは誤りである」と
言っているように、現在の課題は炭素にあるのではなく二酸化炭素の
増大が問題になっているのです。

 炭素は、人間の体は言うに及ばず(人体の乾燥重量の2/3は炭素)、
およそ地球上の有機物すべての構成原子ですから、
その先生のおっしゃるとおり問題とすべきは二酸化炭素でしょう。

 さて、その二酸化炭素の大気中の量が人為的な理由で産業革命以来
急速に増加し、地球温暖化の原因になっているとして、
1990年頃から国際社会で問題視されてきました。

 二酸化炭素の増大と地球温暖化の因果関係は、これまた議論の
真っ最中でいろいろな説が発表されていますが、一つ真実なのは
「大気中のCO2が増大している」ということです。

 これは明らかに地中にあった化石燃料を大量に消費した結果であり、
その地球環境に対する影響はいろいろなところに現われてきていると
いってよいでしょう。

■□■ LCA的見方の重要性 ■□■

 LCAとは、「Life Cycle Assessment」の略語で、日本語では
適切な訳がないため「ライフサイクルアセスメント」と呼ばれています。

 化石燃料を大量に消費しないようにするために、いろいろな活動が
提唱されています。

 これまで提案されてきている、
省エネルギー、リサイクル、リユース、あるいはリジュースなどは、
いずれも化石燃料を削減する結果につながります。

 しかし、本質的に社会に貢献するためには、
個々の活動だけではなくシステムとして組織に埋め込まれた活動が
必要となってきていると考えます。

 
 ここでいう「本質的」ということは、
組織の諸活動の最上流、例えば企画部、開発部、設計部などで
組織の製品を企画したり、開発したり、設計したりする際に
省エネ型の製品に焦点を当てることを意味しています。

(了)