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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.244 ■□■
**青木社長の著作―日科技連出版社 -1**
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弊社青木社長が、日科技連出版社から “経営者・経営管理者向け”
「これならわかる!できる!
経営成果を上げるISO 9001の読み方・使い方
組織の潜在力を引き出す 認証にとらわれないISO活用論」
を出版しました。その著書を読んだ読者から青木宛にメールが
寄せられました。私はこのメールを読んで、我田引水と言われる
かもしれませんが、これは皆さまに紹介しなければならないと
思いました。
その読者のメールは3回目に紹介させていただくとして、まずは
出版された青木執筆の著作内容を簡単に紹介します。
■□■ ISO 9001:2015の評価 ■□■
「今度の規格はようやく俺の考えていることに近づいてきたな!」
という刺激的な発言から、序文は始まっています。
2015年初冬、あちこちの経営者がこのような発言をしているという
風の便りが私の耳に入ってきました。
ISO業界関係者からすると人によっては少々カチンと来る発言かも
しれませんが、筆者は全く違和感を覚えませんでした。
むしろその経営者の方はよくISO規格のポイント、骨格を掴んで
くださっている、と感じました。
先日、だいぶ前に出版されたある本を読み返していて、この経営者は
よく物事の道理がわかっておられる方だな、と感服しました。
15年以上前に出版された本(『百万分の一の歯車!』中経出版、2003年)
ですが、ここに一部を引用したいと思います。
■□■ 百万分の一の歯車! ■□■
「ISOさえ取得していれば100%完璧であるような錯覚をしている
経営者がいる(P.44)」
「ISOの内容を調べてみると、うちが35年前からやってきたことと
ほぼ同じことを要求していることがわかった。それどころかうちの方が
優れている。だからわざわざレベルを落としてISOを取る必要がない。(P.46) 」
「デンソーの社員はうちの品質管理システムをみてこう言った。
「これはおたくのオリジナルですか?こんなことを35年も前から?
たいしたことをおやりだ。敬服します」
デンソーはISOを取れとはけっして言わない。スイスのスウォッチ社も
ISOよりおたくのほうがすばらしい、このままで十分だと言ってくれる。」
著者は、愛知県にある樹研工業株式会社の創業者の松浦元男さんです。
直接お会いしたことはありませんが、上記のそれぞれのコメントは
いずれもまさに慧眼と言えるものです。
■□■ ISO規格の活用の仕方 ■□■
世の経営者の方々がこのようにISOマネジメントシステム、そして
ISO認証を捉えていただき、活用してきてくだされば、だいぶ今の
日本の産業界の様相は違っていたのではないか、とついつい思いたく
なってしまいます。
2015年改訂でISO 9001マネジメントシステム規格は本当に良い
ものになったと思っています。ですが万能ではありません。
だからこそ、その長所、短所をしっかり意識した上で使いこなしてこそ
経営者である、ということを肝に銘じておくためにも本書を出す
意義があるはずだと考えました。
経営者にとっての本質的部分における悩みを解消するには、
弊社(株式会社テクノファ)でも開催しているのですが単純な
ISO規格解説セミナーでは役に立ちません。
ISOの認証を取得する、しないに関係なく、経営者、経営管理者の
方々にとって日々の経営における課題、悩みの解消に活かせる部分を
ISOマネジメントシステム、特にISO 9001から抽出し、さらに
そこから方法論にまで展開を試みたものが本書です。
日本においては経営者に特化したISO関連書籍はまだないはずです。
この本がそこに一石を投じることになれば誠に幸いです。