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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.350 ■□■
― ISOマネジメントシステムのテクノファ ―
― つなげるツボ動画版はじめました ―
*** SDGインパクト基準3 ***
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前回は2015年に発表された国連「SDGsアジェンダ」について
お話をしました。
SDGsとは、
“Sustainable Development Goals”の略で、「持続可能な開発」
と日本語訳されています。
アジェンダとは、課題という意味ですが、古くは1992年のブラ
ジル・リオデジャネイロで開催された環境サミットにおいて採択
された「アジェンダ21」が有名です。
2015年のSDGs(持続可能な開発目標)には17の目標があります。
■■ 17の目標と169のターゲットの原則 ■■
国連2030アジェンダを基本にして合意された17の目標と169の
ターゲットは以下のような原則で作成されました。
1. SDGsとターゲットは、各国の置かれたそれぞれの現状、能力、
発展段階、政策や優先課題を踏まえつつ、一体のもので分割できな
いものである。
2.地球規模且つすべての国に対応が求められる性質のものである。
3.ターゲットは、地球規模レベルでの目標を踏まえつつ、各国の
置かれた状況を念頭に、各国政府が定めるものとなる。
4.各々の政府は、これら高い目標を掲げるグローバルなターゲッ
トを具体的な国家計画プロセスや政策、戦略に反映していくことが
想定されている。
5.持続可能な開発が経済、社会、環境分野の進行中のプロセスと
リンクしていることをよく踏まえておくことが重要である。
6.最も脆弱な国々、特にアフリカ諸国、後発開発途上国、内陸開
発途上国、小島嶼開発途上国が直面している特別な課題とともに、
中所得国が直面している特有の課題を強調する。
7.いくつかのターゲットについては、基準データが入手困難であ
るということを認識する。国及び地球規模レベルの基準データを整
備するための加盟国レベルでの能力構築及びデータ収集強化の支援
を強く求める。
8.アジェンダの実施の妨げとなり得る課題に関する他のフォーラ
ムでの各国の取組を歓迎する、
9.本アジェンダ及びその実施が、他のプロセスやそこでの決定に
対しこれに貢献することはあっても侵害することのないようにする。
10.持続可能な開発の達成に向け、それぞれの国が置かれた状況及
び優先事項に基づき各々に違ったアプローチ、ビジョン、モデルや
利用可能な手段が変わってくることを認識する。
11.地球という惑星及びその生態系が我々の故郷であり、「母なる
地球」が多くの国及び地域において共通した表現であるということ
を再確認する。
■■ 持続可能な開発目標 ■■
以上のような原則で17の持続可能な開発目標が作られています。
一つひとつの開発目標の説明に入る前に、17の目標全体を概観します。
目標1. あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
目標2. 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続
可能な農業を促進する。
目標3. あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉
を促進する。
目標4. すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、
生涯学習の機会を促進する。
目標5. ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化
を行う。
目標6. すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確
保する。
目標7. すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネ
ルギーへのアクセスを確保する。
目標8 .包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ
生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・
ワーク:decent work )を促進する。
目標9. 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能
な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
目標10. 各国内及び各国間の不平等を是正する。
目標11. 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及
び人間居住を実現する。
目標12. 持続可能な生産消費形態を確保する。
目標13. 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
目標14. 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能
な形で利用する。
目標15. 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能
な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回
復及び生物多様性の損失を阻止する。
目標16. 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべ
ての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて
効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
目標17. 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・
パートナーシップを活性化する。