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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.429 ■□■
― ISOマネジメントシステムのテクノファ ―
― つなげるツボ動画版はじめました ―
*** ロンドン物語7 ***
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ロンドンで新しいものとして目に付いたものに路上に駐車中の自動
車への充電の風景がありました。日本でもEV用の設備がガソリン
スタンドなどで見かけるようになりましたが、公道の街燈から充電
しているという風景は日本では見られないものでした。
■■ 街燈からの充電 ■■
ロンドンの中心から西に1Kmくらいのところに英国科学博物館、
自然科学博物館、アルバートホールなどがあり一日掛けて見て回
ったのですが、その周辺を歩いていましたら街燈に充電アウトプ
ット装置があり、EV(テスラ)が繋がっていました。今回はそ
の光景を見ていただこうと思います。
a.街燈に自動車が接続されている
b.自動車はテスラ
c.近づいてみると
d.ドイツジーメンスの設備
■■ 街燈に自動車が接続されている ■■
ロンドンの住宅地は、道路の両側が駐車できるようなっていると
ころが多く、いろいろな車種を見ることが一つの楽しみです。路
上駐車の許可をどのように得るのかは居住者でない我々には分か
りませんが、多くの車は止めてある前のアパート居住者の所有し
ている車ではないかと思います。
もう30年以上前になりますが、不用意に空いているスペースに
自分の車を駐車してタイヤに頑丈なロック金具を付けられて往生
したことがあります。今でこそ日本でも緑色のユニフォームを着
た駐車違反を見つける専任者が定期的に街を巡回していますが、
ロンドンでは30年前から同様な制度が運用されていました。
路上駐車の車に電線ケーブルがつながっている風景が今回の話題
です。
■■ 自動車はテスラ ■■
近づいてみると車はテスラでした。テスラは日本でも売られてい
ますが、販売店はなく、インターネットで注文すると聞いていま
す。500万円以上する買い物もインターネットで行う時代になっ
たのですね。
■■ 近づいてみると ■■
遠くからは細い線としか見えなかったものが近づいてみると電線
ケーブルでした。車から出ている電線の先は道路の端に立ってい
る街燈です。ちょうど背の高さの半分位のところから電線が出て
います。
■■ ドイツジーメンスの設備 ■■
街燈の差込口の蓋を開けるとラベルが貼ってありました。そのラ
ベルにはドイツのジーメンスのロゴマークが描かれていました。
このジーメンスの充電方式は欧州全域で使用されているCombo
(コンボ)方式というものだそうです。もう30年くらい前にな
りますがIECで電気自動車の充電方式を巡って規格の主導争いが
起きました。当時日本が提案したのがCHAdeMO(チャデモ←お茶
でも飲んでる間に)方式と呼ばれるものでした。欧州はロンドンで
見たCCSと呼ばれるCombo(コンボ)方式を提案し、日本方式
と欧州方式の規格のどちらが性能が良いのかの競争の様子がマス
コミで報じられていたことを思い出しました。ちなみに米国テス
ラは独自のNACS方式を採用しているそうです。欧州とは異なり
ますが、北米には現在約3万基の充電設備があるとのことですが、
充電方式シェアはNACS50%、CCS30%、CHAdeMO15%というの
が2023年の最新数字だそうです。