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モノのインターネット | 平林良人の『つなげるツボ』

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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.135 ■□■   
*** モノのインターネット ***
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■□■ テクノファニュース ■□■

テクノファでは年6回機関紙「テクノファNews」を発行しています。I
SOに関する最新情報を簡潔にポイントだけを記載した内容充実度
の高い8ページ情報誌です。

■□■ 昨年12月号の特集 ■□■

昨年12月(第125号)にIoT(モノのインターネット)についての特集
を組みました。
IoTという言葉はあまり使われないのではないかと思っていました
が、益々いろいろな所で使用されるようになっています。

■□■ IoM、IoEなど ■□■

IoTという言葉が出たころにはIoM(人)、IoE(すべて)というIoTを超
える概念も提唱されており、IoT(もの)で留まることはないとの観
測も強くありました。

もしかすると、これからIoM、IoEという概念が広まるかもしれませ
んが、それらの概念も含めてIoTという言葉は既に世界に定着した
ようです。

■ IoTは生活を変える ■

モノのインターネット(IoT)には今日の世界を変える大きな力があ
ります。国際社会的には、それが及ぼす影響はとてつもなく大き
いと認識され始まっていますが、変革への旅はまだ始ったばかり
です。

我々が持っているすべての工業製品、想像できるほとんどすべて
の物は、これからインターネットに接続されます。モノのインターネ
ット(IoT)は、電話、ウェアラブル技術、あるいは日常の家庭用品
の技術革新と相まって、現在では想像できない方法で私たちの生
活を繋げることになります。

空調、警報装置、煙探知器、ドアベル、冷蔵庫などは、すでに「ネ
ットワークで結ばれている」かもしれません。これらが、地域社会
全体に展開されると、都市のエネルギー、水、交通、及び安全が
より適切に管理されることになっていきます。

もしかすると、住民は都市のおかれている状況/環境を理解し、都
市の最大公約数の至福、つまり統合されたスマートで持続可能な
行動を取ることを要求されることになるかもしれません。

■ IoTは生産を変える ■

工場における生産においても劇的な変化が生じ始めています。生
産工程でコンピューター・ネットワークを利用した人工頭脳システ
ム(Cyber Physical System)が活用される段階になってきました。
ガートナー(Gartner:技術コンサルティング会社)は、世界の産業
界では接続されたモノ(IoT)は、2017年に前年比30%増の64億に
上るだろうと予測しています。

そしてこの数は2020年までに3倍以上、約210億まで増えると予測
しています。

■ IoTの影響 ■

主要プロセスとシステムの50%以上は、2020年にIoT要素を含むこ
とになると予測されています。センサー付きの部品を組み込むこと
で、他のデバイス、システムと接続するコストが下がり企業のビジ
ネスモデルは大きく変貌しそうです。

未来学者のEvanhoe氏は、デバイスのインターネットへの接続に
ついて次のように説明しています。「IoTは消費環境とビジネス環
境の両方に情報を提供する従来にない手段になろうとしています
。日常生活で考えられるシステムのすべての生産性向上に有効
になります。」

■ 自動車産業への影響 ■

現在IoTを活用している産業は、石油、ガス、公共事業、家電産業
などであると言われています。今後大きくIoTを活用する産業は自
動車産業であるとみられています。

ISO/TC 22 道路車両では、「自動車業界ではIoTは21世紀の初め
ごろに出現し、ナビゲーション・システムによってドライバーと車の
関係を劇的に変えました。私達は現在、携帯型ナビゲーション装
置『ミラー装置』を有する第2期にいます。」

◆ 標準化への課題 ◆

現在IoTが直面している最大の問題は、IoTに関する一貫した規格
がないことです。

IoTテクノロジー規格類にはいろいろな層がありますが、どの層の
規格が最初に必要であるという論拠はありません。

ただ、「共通の通信方法」がなければ、デバイスは、自社ブランド
設備としか通信できず、他社ブランド設備をコントロールすること
はできません。

ISO/IECの合同技術委員会JTC 1は、IoTシステムの相互運用性
のアーキテクチャモデルを開発するために、モノのインターネット
に関する戦略諮問グループ(SAG)WG 10を設けました。